江戸町85番だより第18回(2018年5月放送分)

ジャッキー:原先生。今日はどんなお話を?

原:今回は5月ということなんで、5月といえば自動車税ですよね。

ジャッキー:そうですよね。僕今年、車買い替えたんですよ。

原:ほんまですか、ええの買いました?

ジャッキー:ええのというかね、ディーゼルエンジンのやつ買いましたね。エコカー減税で、安くて1万円とかで買えました。

原:すごいですね、だいたい3,4万ですからね。

ジャッキー:めっちゃ特した気分になりました。

原:ですね、しかも毎年ですしね。それ、自動車取得税とか、かからなかったんですか?

ジャッキー:そうです、そういうのもなかったかもしれないです。よく覚えていないですけど。

原:はい、自動車税はここまででおいておいて、今日は土地の話をしようと思います。

ジャッキー:土地?

原;つい最近、相談があったんですけど、自分ながらの発見と、こういう人にはお得だなぁというのがありましたんで。

ジャッキー:なるほど、こんな人には得という。

原:はい、先日ご相談で、30筆くらいある土地を評価してほしい。ただ、お亡くなりにはなっていない。
つまり、相続は起こってないんですけれど、だいたいどんなもんになるのかを知りたい。ということで。

ジャッキー:30筆ってみんななんのことかわからないと思います。けっこう専門用語ですよね?

原:そうですね。あの、どういったら良いでしょうかね。

ジャッキー:でも、昔の番地で30あるってことですよね?30の登記の番号があるみたいな。

原:そうねすね、なので、一つの敷地で一つとは限らないですよね。30って言っても場所的には10か所くらいの土地ってことですね。

ジャッキー:そうですね。

原;少しそれますけど、最近グーグルマップとかってすごいんですよ。何がすごいって、行かなくてもそこに行った気分になれるっていう。

ジャッキー:なりますよね。グーグルアースとかって最高ですよね。

原:もう私たちからすると、土地の形とかどんな形状かとか、行って実際測ったりするんですけど、やっぱろ測るのは実際行かないとできないんですけど、
だいたいのことはグーグルマップをみたらわかりますよね。シュミレーション的には実際行ったつもりで、地図上あるながら、見ていくんですよ。
そのうちの一つがですね、6000平米の田んぼがありまして、6000平米ってどんな感じかわかります?

ジャッキー:大きさでいうと、6キロ四方っていうことですよね?つまり6000メートルの四方?

原:はい、合っていますよ。

ジャッキー:すっごい広いですね。

原;そうなんですよ、地図で見てもすごい量を田んぼでとってあるなと思って、これすごいなと思ってたんですけど、
そう言われると端から端まで走って6キロですからね。

ジャッキー:ですよね、かなり遠いですよね。東京ドーム何個分みたいな計算をしたほうがいいんちゃいますか?

原:ほんまですね、そっちにびっくりしてしまいました。それでね、その田って、固定資産税で見ると、一億くらいだったんですよ。
固定資産税の評価っていうと、相続税の評価と少し違っていまして、私たちは相続税の評価をしますので、数値をとって、計算していくと、なんとそこはですね、
3億を超えていました。

ジャッキー:高くなるんですね。

原;そうなんです。えって思いまして、種明かしをすると、これって実は街中にあったんですね。

ジャッキー:6キロ×6キロが街中にあるんですか?

原:はい、そんな駅前とかではないですけれど、周りには住宅地が建っているところで、それって田畑ではなく、宅地という評価になるんです。

ジャッキー:なるほど。田んぼなのに?

原:もちろん、宅地じゃないので、いろいろな評価点はありますけれど、基本的には宅地として評価されます。
街中にあるから、頑張ったら宅地になるでしょって感じで、3倍で評価されるんですよ。自分でもびっくりしましたし、
お客さんに言ってもびっくりされると思います。

ジャッキー:そうですよね、相続税どんだけ高かったんってなりますよね。

原:でもやっぱり、不満に思いますよね。ほんとは田やのに、そんなんなんとかしてよって。こういう場合にですけど、セオリーじゃないですけど、
かなり差があったらこうしましょうみたいなのがあるんですよ。それがそのお得なところの一つなんですけど、
ジャッキーさんわかりますか?なんかジャッキーさんあてそうやから、

ジャッキー:いやいや、土地系は苦手なんですよ。

原:ほんまですか。あたったら困ります。あの実はですね、ここで不動産鑑定士さんに鑑定をお願いするっていう方法が一つあって、
不動産鑑定士さんって普段なにしてるんだろうって、その名の通り不動産関係をしている人たちなんですけどね、あの人たちの仕事って、
個別個別の不動産のお値段を決めたりするんですけれども、先ほどみたいな土地って個別事情ありありじゃないですか?
そういうところって戸別情報をみて評価してもらうことができる。税務署も鑑定士さんが評価したものは、一応okとなります。
お金30万とか50万とか、けっこうかかりますけどね。でもさっき言ってたのが、3億というのが、その半分くらい、1億5000万くらいにしてくれますので、
何十万か払ってでもですね、固定資産税で計算した値段と、相続税で計算した値段がえらい違うとか、そんなときには、ぜひ鑑定士さんを入れてみるのが有効だと思います。

ジャッキー:なるほどね、そうなんですね。

原:鑑定士さんのお話でちょっと面白いのが、個別評価をちゃんとしてくださるので、自殺した部屋とかヤクザが出入りしているとか、
ちょっと傾いてるとか、そういうのって相続税的な評価だと一般的な評価しか出ていなくて、そういう事情は全然考慮されていないんですけど、
鑑定士さんにお願いするとこんなところまでをちゃんと見てくれます。

ジャッキー:安くしたいときに使いやすい

原;そうですね。特に個別事情がとても入ってくるところだったり、本人さんたちでさえも「え、そこそんな値段じゃ売れへんで」と思ったりするところは、
そういう効果が出る可能性が高いので、おすすめですよ。

ジャッキー:逆に鑑定士さんにお願いするときって、高く売りたいときとかもありなんですか?

原:それはやっぱりね、アピールなので、こうでこうでこうだから、こんだけするんですって言うのはありですけど、それって向こうも、こうでこうでこうだからこれだけ安いですって言うのもありなので、
そうなるともう、折衷和ですよ。結局、人と人の取引って売りたい側と買いたい側の意見があったところが時価であり、相場になります。ですので売りたいとき、買いたいときの
そういうのってあんまり役に立たないので参考程度に。

ジャッキー:そういう評価を避けるというときは、実際に相続に関連していたほうがいいですよね。

原:そうですね、さっき言ったようになんでもかんでもそうなるわけではなくて、やっぱりそのちょっとしか下がらないとか乖離の差が激しくないやつとかは、
やっぱり鑑定士さんに見てもらっても、そんなに変わらないですね。

ジャッキー;でもそんな乖離があるかどうかなんてわかるんですか?

原:はい、それは固定資産税評価を出した時と、相続税評価を出した時の評価の差で、だいたいわかります。
ここで、もう一つ実体験みたいな話なんですけど、お客さんがですね、これは実際相続が起こって、1000平米ぐらいの土地があって、予備知識もなく計算すると、
相続税評価でたいだい2800万になったんですね、それでお客さんにいうと、「え、ここそんなすんの、行き止まりやし、草も生えてるし、なんなら水道とかも来てないし」というふうなことで、
「そうですね、でも計算するとこうなっちゃうんですよね」っていう話をして、そのときも鑑定士さんにお願いしたんですよ。
鑑定してもらうと、やっぱり安くなって、1500万くらいになって、それはそれでよかったねということで、税務の申告をしたんです。
そして、鑑定士さんに「これ、こんなに下げていいんですか?」ってきくと、「あ、いいですよ、僕自信もってやってますし、でも売るときはもうちょっとええ値段で売れると思いますよ。」
っていうことやったんですよ。
そういうことで進んでたんですけど、そこから1年経って、いざ売ろうかなということになって、でもさっきみたいな事情で不安に思いながら売りに出して、2000万で不動産屋さんにあたってもらったんですけど、
全然引きがなくて、「2000万無理そうなんで、いけそうなところでいってください」って、結局1000万弱になって、鑑定士さんに問い合わせてみても「2000万くらいでいけますよ」って言うんで、「じゃあもうこれ売りたいんで、探してもらえません?」
って言ったら探してくれたんですよ。でもやっぱりないんですよ、もうなんだかんだ不動産屋さんも結構な数あたって、不動産屋さんのつての業者さんも山ほどあたってもらって、兵庫県と大阪と、一年くらいかけてあたってもらったんですけど、
結局さいごは、ギリギリ1000でした。

ジャッキー:鑑定士さんの評価ってなんなんでしょうね。

原:今思えば、ちょっと失敗やったんかなと。

ジャッキー:鑑定士さんってそんないい加減なもんなんですかね。

原:いや、たぶん、うん、どうかな。

ジャッキー:なんとなく僕のイメージって、鑑定士さんって実際の売買価格について評価してくれるっていう認識なんですけど、

原:それはたぶん、取引事例が周りに少なかったのと、ライフラインが来てないとか、大きいトラックが入れないとか、面積が大きすぎて何かを建てる許可を得るのに、
市の許可が半年以上かかるとか、そんなんなんですよ。そういうのもあって、いざ買うとなったら不便になるという理由で、やめていく人が多いんだと思います。
ぱっと見の魅力はあっても、自分が活用するにはえらく工数がかかる、それがまあ時価なんでしょうね。

ジャッキー:でも1000平米くらいあるんですよね?それが売れる土地にしようと思ったら、ものすごいコストがかかるということですね。

原:そうですね。

ジャッキー:そういう不便なところはもっと評価が下がるケースがあると。

原:そうですね。はい、土地をいろいろな形でたくさんお持ちの方は、ちょっとあれみたいな、あたってるかなという疑問をお持ちの方は、鑑定士さんに依頼したら、
お得になるかもしれないなと思っといてもらったら。

ジャッキー:はい、今日はありがとうございました。

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