私たちもどうなるのか困っています。・・・税制改正。
2011.07.29
こんにちは。初めての登場になります!KSSの井谷と申します。
早速ですがみなさん、相続税が増税の方向であることをご存じですか?
そうなんです!相続税の増税はもう目の前まで近づいているんです。
今回はそのことについて少しお話させていただきます。
増税案の中でも特に影響が大きいと思われるのが、「基礎控除の縮小」です。
つまり、これは相続税が発生するかどうかのボーダーラインの金額が低くなることを意味します。
少し具体的な例でお話ししてみます・・・。
現時点での「基礎控除」は、
5000万 + (1000万 × 法定相続人) と決まっております。
つまり、ご主人が亡くなり、法定相続人が奥様と子供2人という場合・・・
基礎控除は 5000万 + (1000万 × 3人) = 8000万 なので、
ご主人の遺産が8000万以下であれば、相続税は発生しません。
ところがこの基礎控除を
3000万 + (600万 × 法定相続人) にしよう
とする案が決まりつつありました。
実は今年の4月から既にそうなる見込みでした。
しかし、この度の東日本大震災の影響等でまだこの案は結局成立していません。
「ひとまず延期になった」というのが現実的な表現でしょうか・・・。
私たちKSSでも、今年の4月から「基礎控除は変更になる」と見込んでおりましたのでパンフレット類も新しい金額のものを用意していたくらいです。
実際変更になれば、上記の奥様と子供2人の例では遺産が4800万を超えれば相続税の申告が必要になってしまうことになります。
遺産となるご自宅の不動産や預貯金の合計等が「8000万を超えるか?」と聞くとどこか他人事でも、「4800万をこえるか?」・・・となると、少し身近な話に感じられる方も出てくるのではないでしょうか?
法定相続人が3人以下では、このボーダーラインはもっと低くなります。
なぜ政府は基礎控除の縮小(つまり相続税増税です)を言い出したのでしょうね?
理屈の1つはこうです。
現行の「5000万+(1000万×法定相続人)」という基礎控除の金額は、不動産価値が高騰したバブル時代に設定されたものでした。
つまり遺産となる自宅の不動産等の価値も高かったのです。
しかし現在では不動産の価値もすっかり下落し、相続遺産が基礎控除を超えてしまう方はすっかり少なくなりました(おおよそ25人に1人ぐらいといわれております)。
そのため政府の相続税税収も落ち込んでいます。
そこで財源を確保したい政府は、「不動産価値の現状に合せて基礎控除を引き下げます!」というのです。
要するに、相続税を納める人を増やして税収アップをしたいんですね。
仕方のない流れというところでしょうか・・・。
さて、実際いつから変更となるのか気になるところですね。